更新:2019/12/17

マラソンの怪我・病気の予防と知識

動画

マラソンを頑張ることで発生する特有の病気や怪我。
しっかり知識を深めて、予防しましょう。

重要/注意事項

今回の動画には医学的な要素が含んでいますが、あくまで私個人が経験から得た情報です。
症状の度合いや、個人差があるのですべてが正しいとは限りません。
症状が酷い場合は、自分で判断せず病院・接骨院など医療施設に行きましょう。

予防と治療は違う

予防と治療が混同しやすいので、注意です。
例えば、足首を痛めた場合に、アキレス腱伸ばしは、よくありません。
アキレス腱伸ばしは予防のストレッチであり、まずは安静にすべきです。

成長過程で怪我をする可能性が高い時期

以下の区切りで怪我をする可能性が高い気がします。
・マラソンを始めて半年以内。
・フルマラソン5時間以内を目指すとき
・フルマラソン4時間以内を目指すとき
・フルマラソン3時間以内を目指すとき
目標達成を目指すとき、少し背伸びをすることになるので、怪我をするリスクが高くなるのでしょう。
しっかり練習前と後にストレッチ・ケアをして、予防しましょう。

怪我中も練習するかどうか?

怪我中も練習するかどうかは難しい問題です。
症状が酷い場合は、もちろん休んで休養に専念しましょう。
程度が軽く、痛みが小さい場合は、ゆっくりとしたペースで3Kほどなら走ってもよいのかもしれません。
ただ注意したいのは、「走っている間だけ痛みが消える」場合。
ついつい多く走ってしまいますが、完治が遅れるのでほどほどにしましょう。

具体的な怪我・病気例1:足首の痛み

■原因

まだ走るための筋力がついていない初心者に多いです。
正しくないフォームで多く走ることも原因のひとつです。
中級者以上のランナーでも、疲労が溜まると発症しやすいです。

■症状

走るたびに、くるぶしの下あたりが、ズキっとします。

■治療方法

通常は一か月程度で治りますが、無理して多く走り続けると、完治に時間がかかります。
初期症状では冷湿布で、腫れや炎症が収まったら温湿布に切り替えます。
いつまでも、冷湿布をしていると、完治に時間が余計にかかります。
患部とアキレス腱は繋がっているので、アキレス腱伸ばしは悪化につながる可能性があるので、控えます。

■予防

特に初心者の人は、無理せず休息日を設けましょう。
練習前のアップ、動的ストレッチ、練習後のダウンジョグ、静的ストレッチをしっかり行いましょう。

具体的な怪我・病気例2:ヘモグロビン(鉄分)不足による貧血

■原因

原因は強い着地で、足裏の筋肉組織が破壊され鉄分が不足するからだと言われています。
血液検査で、ヘモグロビン値が男性で13.9g以下、女性で11.4g以下だと貧血の状態です。
ランナーの貧血の原因は単純に「走りすぎ」というのが大きいのでしょう。
そのため上級者ランナーに多いです。
あと規則正しい生活、バランスの取れた食事が出来ていない場合も原因になります。

■症状

症状は、立ちくらみ、息切れが発生します。
マラソンランナーにとって致命的です。
記録は大きく低下します。

■治療方法

鉄分の多い食品や鉄分サプリメントを摂ることで改善されることもあります。
症状が改善されない場合は、病院で処方される強めの鉄分の薬や、鉄剤注射を打ちます。
サプリメントの鉄分は約20mg、病院の鉄剤は約100mgです。
病院の鉄剤は強いので、吐き気、頭痛などの副作用が出る場合もあります。
また念のため、体内のどこかで出血がないか胃カメラ等で検査も行います。
貧血が元で大腸がん、胃がんなどが発見されるケースもあります。

■予防

バランスの良い食事。とくに鉄分の多い食品を摂りましょう。
計画的に休息日を設定し、体を回復させる日を作りましょう。

具体的な怪我・病気例3:足底筋膜炎

■原因

原因は
・シューズが合っていない。
・走り方が良くない。
・オーバーワーク練習
・加齢
などです。
私は撃沈に終わった富山マラソン2019の後に発症しました。
失速後、良くないフォームで無理して走り続けて代償です…。

■症状

歩くだけでも足の裏がズキッと傷みます。
特に朝起床後は、傷みます。
通常は一か月以内に自然完治します。
長くかかる場合は、整形外科を受診しましょう。

■治療方法

練習量は減らし、足指や足関節を反らすストレッチが効果的です。
足裏の中心の上の方のくぼみを押すマッサージも良いです。
ゴルフボールをグリグリと踏んでも同様のマッサージ効果が得られます。
重症の場合は、病院での体外衝撃波治療が効果が高いそうです。

■予防

シューズの中敷き(インソール)を自分に合ったものにしましょう。
スムーズに走れる効率的なフォームを目指しましょう。
走る前にしっかり足のストレッチを行いましょう。

病院の選び方

やはり、スポーツ医学に精通した医療機関が良いでしょう。
知り合いの口コミや、ホームページで自分に合いそうな医療機関を探してみましょう。
ただ怪我の内容によっては、なるべく早めの初期治療が重要な場合もあるので、躊躇せず医療機関に相談しましょう。

さいごに

痛みに顔をゆがめながら走るのは、楽しくありません。
怪我をしてしまった時は、休養期間を割り切って、治療に専念しましょう。
その間は、筋トレなど怪我に影響を与えないトレーニングを行ってパワーアップしましょう!

マラソンノウハウの一覧へ

このページの先頭へ